Rose Diary

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死者と共にある

生きている人間が幽霊という存在を信じていることと死者と共にあるということとは、少し違うようで似ています。建築家の隈 研吾は、3・11東日本大震災を経て、「宗教建築を建てたい」と思ったのだそうです。「死」ということを思い出させてくれる建築のことだそうです。私の祖父は、10年以上前に亡くなりましたが、祖父が私に書いてくれた手紙を私は何度ま読み返して、亡くなった祖父の慈愛がありありと伝わってきて、まるで祖父と一緒に生きているような気分になるのです。それは、死者からの想いやりなのであり、私は亡くなった祖父と共にいる気がして、心は一緒なのです。

 

 

“死者は我々と共にあり、いつでも墓から呼ばれて出てくる気構えでいることが、私にはわかってきた。”

 

         (Miller)

 

“「それぞれの家には、それぞれの家の仏壇があります。もちろん、お墓でも構いません。いえ、ほんとうは、なにもなくてもかまわないのです。でも、なにか形があるほうがわかりやすいですね。それが、仏壇です。では、仏壇はなんのためにあるのでしょう。死んだ人たちを思い出すためです。(…)みなさんが祈っている限り、亡くなったひとたちは、みなさんの中で「生きている」のだと思います。(…)」”

 

         (高橋 源一郎)